刺さない鍼治療

赤坂で自律神経の治療をしています、パナケア赤坂院の院長、飯田です。

こんにちは。

 

複数の鍼灸院に行かれた経験のある方だとお分かりだと思うのですが、

マッサージ同様、

鍼灸治療のやり方もいろいろあるのです。

 

鍼を刺したまま筋肉動かさせる運動鍼。

刺した鍼に電気を流す、パルス通電治療。

これは運動機疾患の治療を得意とする先生が好んでするやり方です。

 

お腹や手足のつぼを使うソフトな鍼治療。

頭にだけ鍼を刺す治療。

もの凄く数多くの鍼を使う治療。

 

全身のツボを使う先生は、

自律神経系の治療を目的としている場合が多く、

根治療法とか本治療法などという言葉を好んで使われる傾向にあります。

 

 

その中でも鍼を刺さずに治療をするやり方もあるのです。

てい鍼(しん)療法。

刺さない鍼というと、どうやって治療するの?!と思われると思いますが、

このてい鍼療法は、

皮膚、皮下組織(4mm以内)への極々軽微な刺激によって、

気血のバランスを整えようとするやり方です。

 

身体の変化は患者さんご自身でも気がつかないこともあります。

鍼灸師は脈状の変化を頼りに、

治療の進み具合を判断していきます。

 

生理学的に捉えると、

皮膚及び皮膚皮下組織への軽微な刺激は、

自律神経の副交感神経の働きを高めます。

 

つまりゆったりとリラックスするのです。

 

副交感神経が活性化すると毛細血管が拡張するので、

手足が温まります。

また内蔵は全て、

副交感神経優位の状態で活発に動くようになります。

胃腸の動きが弱い方、本体性高血圧の方などは副交感神経の働きが弱い場合が多いので、

軽微な鍼の刺激で症状が改善していきます。

 

鍼はツボに入ると独特の感覚、鍼の響き、を感じますが、

このてい鍼にはその響きは全くありません。

赤ちゃん、子供、お年寄り、術後などで身体の弱っている方にも向いています。

 

私の鍼灸治療のメインは灸頭鍼という鍼の上にお灸を乗せるやり方なのですが、

緊張の強い方にはこのてい鍼のように、

軽微な優しい刺激を心がけていきます。

 

そうすることで自律神経の副交感神経の働きが高まり、

自分自身の身体の不調を整えようとする働きが蘇ってきます。

 

痛い鍼が苦手、という方も、

気軽にご相談してみてください。