不妊という現象を考える場合、
不妊の原因が男性、女性のどちらにあるのか考えなくてはならない。
男性に原因がある場合、
精子の量が少ない、精子の活動が弱い、精子がない、
等が考えられます。
この場合、
私は鍼灸治療と並行して食事療法と休息が大切になってくると考えています。
ストレスが強く、食事の内容がいい加減ですと、
精子の活動は弱くなるようです。
従って鍼灸治療でストレスフルな身体を治療し、
食事療法と休息で健康な肉体を作って初めて、
健康で活動的な精子が出来るのです。
女性に原因がある場合、
生理不順、冷え、排卵がうまくいっていない、などが考えられます。
男性よりも原因が複雑で、
自律神経の乱れに直結するので、
まず、自律神経系の治療をして受精をしやすい身体を作っていく事が大事になります。
もちろん、ストレス管理や食事も、
男性同様大切です。
しかしホルモンバランスや冷えの問題は、
なかなか自力では改善していきません。
鍼灸治療を取り入れることで、
ホルモンバランスを整え、冷えを改善し、産める身体への準備を整える事で、
人工授精などの着床率も上がると考えられます。
当院で不妊治療を受けられている方はまだ少ないですが、
40歳、42歳、共に初産の方がご出産されました。
半年くらい、週一、30分の鍼灸治療でした。
手前味噌ながら我が家も初産は遅く、家内が38歳の時。
二人目は42歳のときでした。
ともに自然妊娠です。
不妊治療は必ず結果が出るとは限りません。
気の長い治療になります。
それだけに患者様の一喜一憂も、他の症状に比べて大きいのです。
妊娠を考えている場合はまず医療機関を受診し、
不妊の原因がどこにあるのか、
明確にするといいでしょう。
鍼灸治療が必ずしも、
その原因に対してベストな治療とは限りません。
女性だけが問題を抱え込みがちですが、
ご夫婦で話し合い、
男性、女性、ともに妊娠への取り組みができるといいですね。