自律神経系の鍼灸治療をしています、赤坂の鍼灸師、飯田です。
こんにちは。
「治る」という言葉は、患者様との会話の中でも、よく使います。
「先生、この症状は治りますか?」とか、
「○○さん、これは治りますよ。」などと言うように。
この場合「治る」とはどういうことを言うのでしょう。
私はこう考えています。
ストレス性の肩こりや腰痛は、
ストレスの原因が無くならないと症状が改善しません。
ストレスの原因が身近なものであればあるほど、
原因がなくなるという状況は難しいのではないでしょうか。
ストレスの原因が無くならなくても、
セルフケアで症状をコントロールできる状態、
これが「治る」ということだと思うのです。
症状が全く出ないようにしていくことが望ましいのですが、
会社などでストレスを感じるとなかなかそうもいきません。
しかし、
充分な睡眠を取ったら症状が治まった、
少し身体を動かしたら楽になった、
という程度に症状の発現レベルをコントロールできたのなら、
それは「治った」といって良いのだと思っています。
肩こりや腰痛だけではなく、
症状のコントロールが出来ずに暴走してしまっている状態が、「病気」です。
もともと人間には、自己調節機能が備わっています。
暑ければ毛穴を開いて体温を下げ、寒ければ筋肉を収縮させ熱を産出する。
こうした自己調節機能のことをホメオスタシスといい、
自律神経が統括しているのです。
私が目標としているのは、
患者様がセルフケアを行っていくだけで、
症状が出にくくなって頂くこと。
そのために、
自律神経の働きをきちんと整えていく鍼灸治療の方法が重要になってくるのです。
鍼灸治療だけではなく、薬や外部の刺激に頼らない身体になっていく。
私たちの本来の身体の自己調節機能を、
フルに活用できるようにしていきたいですね。