五十肩はどうやって治すのか?!

港区赤坂5丁目の鍼灸院、パナケア赤坂院の院長の飯田です。

こんにちは。

 

五十肩のご相談をよくいただきます。

 

肩が痛くて上がらない。

 

髪を洗う動作ができない。

後ろ手にして腰より上に上がらない。

 

髪を洗う動作ができないことを、結髪障害(けっぱつしょうがい)。

後ろ手にする動作を、結帯障害(けったいしょうがい)、などと言います。

 

髪や帯を結う動作に問題があることから名前が付けられていますが、

時代を感じます。

それだけ昔からあった症状なのでしょう。

 

さて、

この五十肩。

数年前まで苦手な疾患でした。

 

あまり明確な治療効果が出にくいのです。

 

整形外科でも痛み止めと湿布を処方されるだけ。

なぜ肩関節にある年齢になると痛みが出るのか、はっきりとはわかっていないのです。

 

五十肩と言われる症状の中には、

腱板といわれるところに問題がある場合があります。

場合によっては手術など、外科的な処置が必要になる場合もあるので、

レントゲンやMRIなどの診断は、必要でしょう。

 

腱板に問題がない場合は、

身体の他の部分に問題がある場合が多いようです。

 

私たちの身体はアウトドアキャンプのテントのように、

いろんな方向に筋肉が引っ張っています。

 

普段から身体全体を十分に使いこなしていると、

筋肉の張力は保たれ、バランスは崩れないのですが、

運動不足、姿勢が悪いなど動かしていない部分が多くなると、

バランスが崩れてしまいます。

 

バランスが崩れるとどこかに負荷がかかります。

 

負荷のかかっているところは痛みが出てきますが、

そもそも負荷をかけているの全体のバランスが崩れているからなので、

局所だけを操作してもあまりいい結果は出ません。

 

五十肩は、

全身のバランスの崩れが肩に出ている症状なので、

一度身体全体を緩め、そのあとに適度に引き締める必要があります。

 

具体的には、

首の筋肉、胸の前にある大胸筋、お尻の筋肉、太ももの前の筋肉などを、

ストレッチなどで緩めます。

これは鍼灸ですととても効果的です。

 

緩んだら、

今度は全身的な運動をして適度な緊張を筋肉に与えます。

 

手っ取り早くは、走ることがいいでしょう。

 

長距離を走れるというのは、

人間が猿から進化する際に獲得した重要な素質です。

 

人間は長距離を走るように設計されているので、

たまにはしっかり走ってあげないと調子が悪くなってしまうのです。

 

 

また、

指、手首足首、膝、股関節など、

全身の関節を運動させてあげることも大切です。

 

各関節を、

ぐるぐる動かしてあげましょう。

 

 

痛くない方の肩関節周りの筋トレも、

痛い方の痛みを取るのに有効です。

 

痛みがあると動かさなくなり、それが結構を更に悪くし、更に痛みを呼び込むのですが、

痛くない方を運動してあげることで、

血行が促進し、痛みが軽減します。

 

 

反対に悪化することは何でしょう。

 

お酒を飲みすぎると筋肉は硬くなるので、五十肩も悪化します。

身体を冷やすようなことも、悪化させる原因です。

 

急性期の痛みが過ぎたら、

なるべく全身を動かして身体を温めてあげましょう。

 

 

鍼灸治療は自律神経の働きを整える全身的な治療と、

縮こまって硬くなっている筋肉に対する局所の治療と、

二本立てで行っていきます。

 

そして痛くない方の肩関節のストレッチや、

初動負荷による軽い運動を行います。

 

 

五十肩でお悩みの肩は、

まずは医療機関で正確な診断を受けてください。

 

その後は鍼灸治療で、

肩と全身の治療をしていけると他に痛みが出ることも少なく、

快適に日常を送れるようになります。

 

お気軽にご相談ください。