赤坂で、自律神経調整の鍼灸治療をしている、PANACEA赤坂院の院長の飯田です。こんにちは。🌸
桜が日に日に花を開いていきますが、いかがお過ごしでしょうか。
今日は春によく相談を受ける症状について、まとめてみました。
【春症状まとめ】
春は「気象・環境・身体・花粉」という4つのストレスが重なる、1年で最も自律神経が乱れやすい季節。
東洋医学でも「肝(自律神経)」が傷みやすい季節とされており、「なんとなく不調」が続く人が急増する。
今不調を感じていない人も、春の養生を意識するだけで五月病の予防につながる。
春の病——なんとなく不調が続く
■ 春の色は「青」
「青春」という言葉がありますが、東洋医学の五行説に由来する言葉です。
陰陽五行説では季節を5つに分類し、それぞれの季節に対応する臓器がある。
春に対応するのは「肝」で、東洋医学における「肝」は、解剖学的な肝臓とは異なり、自律神経機能や中枢神経機能を包含した概念です。 Ai Medical
春は「肝」の働きが活発になる季節で、精神情緒系や自律神経系の乱れが表れやすくなります。
肝にトラブルがあると、怒りっぽさ、イライラ、気分の落ち込み、憂鬱、焦燥感といった気分の浮き沈みが目立つようになります。 J-Net21
古代の人々は、経験の積み重ねからこの季節の危うさを知っていたようですね。
■ 春に自律神経が乱れる「4つの理由」
現代の視点から整理すると、春には4つのストレスが同時にかさなります!
① 気象ストレス——低気圧・寒暖差・花曇り
春は「穏やかな季節」というイメージがあるが、実際は1年で最も気圧変動が激しい季節のひとつ。
「花冷え」や「三寒四温」という言葉があるほど、春は気温が安定しない季節。
心も身体も大きくバランスを崩してしまわないよう、注意が必要です。 Kawanaseikotsuin
低気圧が通過するたびに、自律神経は気圧変化への対応を強いられので、これが頭痛・倦怠感・眠気の引き金になります。
② 環境ストレス——新生活・移動・人間関係のリセット
4月は、転勤・就職・転職・進学など、生活環境が大きく変わる季節。新しい人間関係、新しい場所、新しいルーティン。
慣れるまでに時間がかかるのは当然のことで、脳と身体は常に「適応モード」で動き続けることになります。
これが交感神経の過剰緊張につながり、知らず知らずのうちに心身ともに消耗していってしまいます。
③ 身体ストレス——冬から春への切り替えコスト
東洋医学では立春からの数か月を「発陳(はっちん)」と呼ぶびます。
冬は陰のエネルギーで身体の内側に向かって充実をはかろうとしますが、立春の頃には「満たす」から「発散」へと転化し、新陳代謝が活発になり、エネルギーの消費量も増加します。
冬に蓄えたものを一気に使い始める季節。 Kawanaseikotsuin
つまり春は、身体が「省エネモード」から「フル回転モード」へと切り替わる時期なので、このスイッチングそのものが、身体にとっての負荷になってしまうのです。
④ 花粉ストレス——免疫反応が自律神経を揺さぶる
春になると「肝」が亢進しやすくなり、鼻の粘膜で充血しやすくなります。
肝は血液の運行を司るので、粘膜、目など毛細血管がたくさんあるところは、充血しやすくなります。
そこにスギ花粉などが飛来すると花粉症の症状が現れやすくなります。 Toyoiryo
さらに、2026年の花粉シーズンは東北地方でも飛散量が増加傾向にあり、これまで花粉症と無縁だった人も油断できない状況になっています。
花粉症の症状そのものが睡眠の質を低下させ、慢性的な疲労・集中力の低下を招いてしまいます。
■ こんな症状、思い当たらないですか?
- 朝、起き上がるのがつらい
- 特に理由はないのに、気分が沈む
- 頭が重い、なんとなくぼーっとする
- イライラしやすくなった気がする
- 夜、なかなか寝付けない
- 風邪をひいたわけでもないのに、ずっとだるい
これは「怠けている」のでも「気合いが足りない」のでもなく、春という季節が、自律神経に与える自然なダメージなのです。
■ 対策——「意識的に副交感神経を優位にする」という発想
1. 食事を整える
東洋医学では、酸味は「肝」に作用し、イライラしやすいときにはリラックスに、疲れたときにはリフレッシュに役立つとされています。
酢・柑橘系の果物・梅干しなどが春にはおすすめ。 Toyoiryo
消化に負担のかかる暴飲暴食は交感神経を刺激するので、腹八分目・温かいものを摂る習慣が自律神経の安定につながる。
2. 「休む」を意図的に予定に入れる
日本人は「休むこと」に罪悪感を持ちやすい。しかし春は、休息そのものが積極的な養生となります。
漢方の古典『黄帝内経』には「春には少し遅く寝て少し早く起き、楽な格好でゆったりと歩き、体をのびやかにする。これが春の季節に調和した養生法だ」と記されています。 Toyoiryo
「ゆっくり歩く」「深呼吸する」「湯船に浸かる」——これらは全て副交感神経を優位にする行為なので、積極的に生活の中に取り入れましょう。
3. 鍼灸を上手に使う
自律神経の調整において、鍼灸は「自分では意識的に動かせない神経」に直接アプローチできる数少ない手段のひとつです。
春の不調が本格化する前の3〜4月に鍼灸を取り入れることは、五月病の予防としても有効な選択肢になるので、
「調子が悪くなってから行くところ」ではなく、「調子が崩れる前に整えるために使うもの」という視点で鍼灸を利用していただくと、体調が崩れにくくなります。
■ 今、不調を感じていなくても…
「今は特に問題ない」という人こそ、春の養生が大切です。
春は「肝を傷つけやすい季節」ともいわれ、五月病のような精神不安は自律神経を調節している肝のトラブルによって起こるとされています。 Toyoiryo
4月の忙しさをうまく乗り越えたと思っていたら、ゴールデンウィーク明けに急にガス欠になる。
これが典型的な五月病のパターン。
春の養生は、今から早めに始めることで、自覚症状がない方も、ベストな体調を維持しやすくなります。


