自律神経と肌のくすみ

自律神経は交感神経と副交感神経の二本立てになっている。

お互いはシーソーのような関係。

交感神経は興奮するときに活性化し、
副交感神経はリラックスするときに活性化する。

交感神経が活性化すると、末梢血管の血流量は落ち、手足は冷たくなる。
涙、唾液などの分泌量は少なくなり、食欲も抑えられて、興奮してくる。

副交感神経が活性化すると、抹消の血流量は上がり、手足は温かくなる。
さらさらした唾液が出るようになり、涙も出やすくなる。
食欲は増し、ゆったりとした落ち着いた気持ちになる。
仕事、ストレスなどで活性化するのは交感神経。

つまり、仕事やストレスで交感神経が活性化し、
抹消の血流量が落ちている状態が永く続くと、
皮膚を栄養する血液が十分に回らず、
皮膚組織の再生能力が落ち、
くすみやシワの原因に成るという訳です。

もちろん皮膚のターンオーバーも狂ってしまうので、
角質層で保湿する能力が落ちてしまい、
肌理(きめ)は粗くなります。

健康的に瑞々しく透き通ったk目の細かい肌を作るためには、
自律神経のバランスをキチン整えてあげる事が必須なのです。

 

さらにもうひと知識。

本来人間の自律神経は、やや交感神経優位に設計されている。

一分間の心拍数も、
100ぐらいが正常。

それを私たちの日常生活に馴染むように、
一分間に60前後に押さえているのは副交感神経の働き。

つまり、
ほっておくと暴走するようにデザインされているのである。

この暴走を押さえているのが副交感神経なのだが、
ストレスで副交感神経の働きが弱まってしまうと交感神経を押さえる事が出来なくなり、
心拍数はあがって動悸を感じ、気持ちは落ち着かなくなり、手足は冷えてこわばりやすくなる。

自律神経症状の出現である。
オイルトリートメント、マッサージ、指圧などの各種徒手療法、鍼灸などの神髄は、
この副交感神経の活性化にある。

副交感神経を活性化する事が出来れば、
その場限りの対処療法としてではなく、
「治療」としてクライアント、患者様の症状を根本的に治していけるのだ。

これがいわゆる「根治(こんち)」「本治(ほんち)」というものの正体である。