帯状疱疹の痛みに鍼灸

鍼灸治療担当の伊藤です。

 

帯状疱疹を発症してしまった!

そのような方が多くなってきているようです。

実際、15年に渡って行われた大規模調査がありましたが、

そこで年々の増加の傾向が確認・報告されています。

 

帯状疱疹は、子供の頃、水疱瘡(みずぼうそう)にかかったこと

のある方なら誰でもかかる可能性のある病気です。

水疱瘡のウイルスが身体の中の神経節というところに潜伏し続け、

きっかけがあれば暴れてやろうと待ち構えているからです。

 

きっかけ、というのは

1) 水疱瘡への抗体(免疫)がなくなった時

2) 免疫力が下がる時

 

まず、1) の水疱瘡への抗体。

普段、ご家庭やお仕事で子供と触れ合う機会がある方は、

接している子供達が水疱瘡にかかことにより

水疱瘡への追加免疫ができます。

しかし、近年は、大人が追加免疫を得る機会そのものが減っています。

 

2)の免疫力が下がる時というのは、過労や睡眠不足、

しっかり休養が取れていないなどなど、

いろいろな原因がありますが、

端的に言えば、ストレスが引き金になることが多々です。

 

このようなことから、現代人は帯状疱疹を発症しやすく

なっているのです。

 

神経節に潜んでいたウイルスが、神経に沿って暴れ出すと

神経に沿って発疹が出るため、帯状に皮膚症状が見られるのと同時に

なんといっても痛いのが特徴です。

 

この帯状疱疹は発症に気がついたら、とにかく早く治療を始める

ことが、その後の回復の良し悪しに結びつきます。

症状が出たら、2日ないし3日以内に皮膚科を受診し、

一刻も早く薬を服用することで早く回復し、また、

後遺症も避けられる可能性が高くなります。

 

ただ、薬での治療中にもある程度痛みは続きますし、

また、治療開始のタイミングが遅くなってしまった場合、

皮膚症状が消えた後も帯状疱疹後疼痛という後遺症に

移行してしまうことがあります。

 

鍼灸ではこれらの痛みを軽減するお手伝いをすることができます。

 

発症中の患者さんに、薬での治療と鍼灸治療を併用した時に

薬だけでの治療よりも早く回復したという報告もあります。

発症中の痛みを和らげたり、神経内の血行を良くすることで、

ウイルスによる神経変性を軽減すると考えられています。

また、後遺症の痛みの軽減にも鍼やお灸が役立っています。

 

帯状疱疹発症直後の方、後遺症で苦しんでいる方、

いずれも治療のご相談に応じます。

お気軽にお問い合わせください。

 

*症状の部位や経過によって、治療の可不可や効果が異なる場合があります。ご了承ください。